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2005年8月21日

「スナックあをぞら」その6の1

5,500円は間違いだわ……

もっといけそうね(笑)。

心のなかでほくそ笑みながら
さらに火を注ぐようにこう言葉を投げ入れてみた。

ここで若者を「世間知らず」と愚痴る人って
勢いを怖がっている事が多いんです……

お客さんはどうなんです?

そうじゃないんだ……
そうじゃないんだって……

グラスが乱暴にコースターに叩きつけられる。

まぁ!言い過ぎたかしら……
ごめんなさい……

申し訳なさそうな顔を作ってみた。
あぁ……やっぱりこのタイプね(笑)。

そうじゃないんだ……
そうじゃないんだって……

素早くおかわりを注ぐ。
一瞬で中身が消え去ってしまう。

中の氷がまた激しく踊った。

さぁ……
どんどん刺していくわよ……
6,000円台♪

なんだか昔のような気力が沸き上がってこない……
あんなに無鉄砲だったのに……
私も若い娘見てるとそう思っちゃうもの……

そうじゃないんだって……

じゃあ……何です?

輪投げだよ!輪投げ!
縁日で見ただろ!

懐かしいですね……
最初は上手くいくんですよ。
でも最後……景品まであと一つってところで
いつも外しちゃう……

私の人生みたいで
今考えたらちょっと寂しいですね……

で?それが?

俺の体に輪っかが巻き付いて取れないんだよ!

???

何が言いたいんだろう?

客が入ってくる気配は今のところない。
窓から見える人影もまばらだ。
駆け足で頬をかすめていく。

泣き崩れるタイプでもないし
そのまま怒って席を立つようにも見えない……

私に向かってくるわけでもないし
自分を責め抜いている訳でもなさそうだ……

輪っかが……どうしたんです?
何かお作りしましょうか?

しばらくつきあう事にしてみた。

とりあえず7,000円は固いわね(笑)。

(続く)

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スナックあをぞら」カテゴリの記事

コメント

yamada yukariさん>
コメントありがとうございますっ!
続きは……ぼちぼちやっていきます(笑)。

投稿: PDP | 2005年8月28日 23:01

独特な感じが好きです。 氷のとこも、周りから妙に孤立した気配も。つづき楽しみにしています。

投稿: yamada yukari | 2005年8月27日 02:47

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