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2005年10月10日

「スナックあをぞら」その6の2

男は吐き出すように続けた。

最初はさぁ
勢いだけでも何とかなるんだ。

それが10年経つと
まず輪っかを投げることが怖くなる。

今までは
失敗しても何とも感じかかったのが
急に怖くなるんだ……

もの凄く慎重に投げるようになる……
何とか最後の一つまでは
辿り着くんだ。

そこからだ。

若いときには
エイヤって投げられる最後の一投が……
投げるのにもの凄い時間がかかるんだ……

そこから自己嫌悪のループよ。
何で投げられないんだってね。

何かどんよりとした影みたいなものが
どんどん俺を浸食していくんだ……

まとわりついて
拭えないんだこれが……

それでも振り切って
なんとか投げることができるんだけど……

さらに10年経つと
輪っかが手首に巻き付いて来るんだよ!

最初から
その拭えない何かがついて回る。
最初から

若い者が側にいる時は
「どんどんやれっ!」って
見ているだけでしのぐことができるけど

いざ自分が
投げる羽目になったら……

こっちは汗ダンダン流しながら
側で見ている訳さ……

それが最近
嫌で嫌で……

時間を巻き戻したいと思っても
それは所詮無理な話で

せめて
抗う真似だけしようと思っても
気恥ずかしくなってしまう……

せめて酒の力で何とかって思っても
そうはいかないのが現実だよなぁ……

吐き出すと同時に
大慌てで何かを塞ぐように
焼酎を飲み干した。


単純に愚痴りたいだけなのね……
少し哀れに思えてきた。

どこで持ち上げて
どこで落として
どうやって帰ってもらうか……

少しだけプランが見えてきた気がした。

※※※※

俺はまだ若いだなんて馬鹿みたいアサリみたいに砂を吐きます?

※※※※

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スナックあをぞら」カテゴリの記事

コメント

yamada yukariさん>

コメントありがとうございますっ!

ちょっと間隔を空けてしまいました……
何とか最後まで濃いまま辿り着こうと思っています(笑)。

投稿: PDP | 2005年10月12日 01:23

a,tuduki!
onna no hito ga dokka koetete suki. otoko no hito mo wakaku nai tokoro ga kokute tanoshii.

投稿: yamada yukari | 2005年10月10日 22:31

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